引用:恐竜図鑑
1900年に発見されてから100年以上たちますが、未だ研究が進んでいないと言われる”オルニトレステス”について、『もっと詳しく知りたい!』と思っている方は多いのでは無いでしょうか。
そこで、謎の多い”オルニトレステス”について
・オルニトレスはどんな恐竜
・オルニトレステスの全長や重さ
・オルニトレステスの餌
・オルニトレステスの意味
これらについて解説していきます。
目次
オルニトレステスはどんな恐竜なの?
引用:Amazon
オルニトレステスはどんな恐竜なのか、まずは基本情報を見ていきましょう。
生息時代 | ジュラ紀後期(約1億5500万年前~1億4700万年前) |
生息地 | 北アメリカ |
分類 | 獣脚類 |
系統 | コエルロサウルス類・マニラプトル類 |
食性 | 肉・昆虫・トカゲ・死肉など |
全長 | 2~2.5m |
体重 | 12~20㎏ |
ジュラ紀後期に生息していた”オルニトレステス”は2足歩行の肉食恐竜です。
オルニトレステスの研究が未だ進んでいない理由は、発見されたのが1体のみでこの貴重な1体からしか情報が得られない事によります。
また発見した個体からしか情報が無いので、その個体が完全では無い場合は近縁種から情報を得て組み合わせる必要があるのです。
幸いにもオルニトレステスは、ほぼ完全な状態で発見されている為、基本的な情報は得ることが出来ます。
ここではまず体の特徴3点を紹介します。
・骨格
・頭骨とトサカ
・羽毛
オルニトレステスはどんな骨格だったの?
引用:Wikipedia
オルニトレステスは2足歩行の恐竜で、後ろ脚の筋肉はしっかりしていたとされ足が速かったと思われます。
頭部は小さく尾が長いのか特徴で、体の半分は尻尾でした。
頭骨は小さい割に重く、また前足には長く鋭い爪を3本持っていて物を掴むことが出来ました。
このことから重い頭部と長い尾で”バランス力”があったオルニトレステスは、鋭い爪を巧みに使い獲物を捕ることにたけていた恐竜だったと推測されます。
下記は”オルニトレステス”の手になります。
引用:Wikiped
オルニトレステスの頭骨とトサカについて
引用:Wikipedia
発見されたオルニトレステスの化石の前歯は、やや円錐形で奥の歯は他の獣脚類と同様に後ろに反り返り、鋭い鋸歯状(きょしじょう)になっていました。
他の小型獣脚類より歯が強くがっしりしていた事から、噛む力は強かったと推測されます。
オルニトレステスはジュラ紀後期の北米に生息していた2.5mほどの小型獣脚類さ
コエルルス科に属するとされているのさ
化石があまり多く産出してないので詳しいことは言えないけど頭骨は他の小型獣脚類よりがっしりとした作りで歯が大きいのさ、噛む力もなかなかつよかったと推測されているのさ— 国立科学博物館のアロサウルス先輩bot (@SeiyaSmartphone) January 27, 2021
また眼窩(がんか)が大きく、頭蓋骨の長さの25%以上ありました。
このことから、夜行性の狩りに特化していたと考えられます。
またオルニトレステスは発見された化石の鼻孔の上が鶏冠(トサカ)のように膨らんで見えることから、下記の絵のような特徴を持った恐竜だと思われていました。
引用:恐竜図鑑
しかし、2003年に古生物学によってこれはオルニトレステスの死後に頭蓋事の圧壊によってできた物と示されました。
このことで、鼻孔の上にトサカの無いものがおおく掲載されるようになったのです。
オルニトレステスは羽毛があったの?
引用:Wikipedia
羽毛があったというはっきりとした証拠は無く詳細は不明です。
1944年に鳥類学者が『羽毛の説』を立てていたのですが、当時恐竜は爬虫類のような皮膚をしているという固定観念があった為、半世紀以上無視されていたんです。
しかし1996年に中国で発見された”コエロサウルス”の化石から羽毛の存在を発見したことを初め、同様の発見がいくつか発表されたことにより恐竜の固定観念が覆されることになりました。
このことで、コエロサウルスと系統発生的位置に基づいて考えると”羽毛説”の可能性は否定できない・・と言われています。
もし羽毛があったと仮説すると「脚を除いて体を覆い、頭蓋骨や首前腕の後ろなどに長い羽根があったであろう・・」とされ、羽の役目は断熱や卵を温める為に使用されたと推測しているのです。
オルニトレステスの全長や重さは?
引用:Wikipedia
オルニトレステスの全長は2~2.5mで、体重は12~20㎏です。
上記の人の大きさと比べると、人間の膝丈ほどの高さで小さく身軽だった事が分かります。
実際に当時の森の中を走り回ったとしたら、体は茂みにすっぽりと隠すことが出来る為大型恐竜から身を守りながらも、素早い動きで小動物を捕食する『小型なハンター』だったと想像が出来ます。
中~大型恐竜を襲っていたのかは不明ですが・・もしオルニトレステスがチーム戦で獲物をハントしていたとしたら、厄介な存在だっかもしれませんね。
オルニトレステスの餌は何?
オルニトレステスは肉食の為、昆虫・哺乳類・カエル・トカゲ・サンショウウオ・死肉・羽化した恐竜の子供などを餌としていたと思われます。
発見当初は、同時期生息していた”始祖鳥”を捕食していたと思われ、長年恐竜の本で下記のイラストが掲載されていました。
引用:Wikiped
しかし始祖鳥が生息したのはドイツなどヨーロッパで、共存していた証拠は無いとされています。
なぜ始祖鳥を食捕食していたと推測したのかには理由があります。
それは、オルニトレステスの手(爪)・歯・尻尾(バランス力)に注目したことによります。
これらの理由で、オルニトレステスは現代の鳥を捕食できるほどの適用力があると考えたからでした。
始祖鳥は捕食していないとしても、原始的な鳥を捕まえて食べた可能性に至っては『ありそうも無いが、可能性は高い』という見解になっています。
オルニトレステスの意味は何?
オルニトレステスの名前の意味はギリシャ語で ὄρνις / ornis、ornithos(鳥)λῃστήσ / lestes(強盗)『鳥泥棒』『鳥を盗む者』という意味になります。
これは発見当初の”始祖鳥”を捕食していたと考えられたことによるものだと言われています。
現在は、始祖鳥が北アメリカで発見されなかったことで共存していないとされてしまっています。
下記は”始祖鳥”の創造模型になります。
引用:Wikiped
まとめ
引用:Amazon
今回オルニトレステスはどんな恐竜なのか、全長や重さ、餌や名前の意味などを解説してきました。
まとめると
・オルニトレステスはどんな恐竜かは、2足歩行の肉食恐竜で鋭い爪を持ちハンターとしての能力が高い恐竜である
・オルニトレステスの特徴とされたトサカは頭蓋骨の圧壊によるもの
・オルニトレステスに羽毛があった詳細は不明だが、可能性は否定できない
・オルニトレステスの全長は2~2.5m、体重12~20㎏である
・オルニトレステスの餌は昆虫・哺乳類・カエル・トカゲ・サンショウウオ・死肉・羽化した恐竜の子供などを食べていた
・オルニトレステスの意味は『鳥泥棒』『鳥を盗む者』という意味である
以上になります。
オルニトレステスは100年以上たっても未だ1体しか発見できておらず研究が進んでおりません。それ程化石の研究とは発見を含め難しくもあり、喜びも大きい仕事なんだと思います。今後のオルニトレステスの発見と研究結果を楽しみに今回は終わりたいと思います。
この記事が皆様の参考になれば幸いです。