引用:ペレカニミムス(Pelecanimimus ) 恐竜のデジタル図鑑
ペレカニミムスという恐竜をご存知ですか?
ペレカニミムスはペリカンもどきといわれているダチョウ恐竜です。
そんなペレカニミムスですが、
「どのくらいの大きさをしていてどのくらい重かったんだろう?」
「餌は何を食べていた?」
「どんな鳴き声だったのかな?」
と疑問に思うことは多いかと思います。
そんな方に向けてこの記事では、
・ペレカニミムスの基本情報
・ペレカニミムスの餌
・ペレカニミムスの鳴き声
に分けて詳しく説明していきます。
ペレカニミムスの基本情報
この章では、ペレカニミムスの基本情報として
・ペレカニミムスの主な特徴
・ペレカニミムスのその他の特徴
に分けて説明していきます。
ペレカニミムスの主な特徴
大きさ | 全長2~2.5m |
重さ | 20~40kg |
分類 | 獣脚亜目 オルニトミモサウルス類 ペレカニミムス属 |
ペレカニミムスは白亜紀前期に現在のスペインに生息しており、基盤的なオルニトミモサウルス類と位置づけされています。
ヨーロッパで最初に発見されたダチョウ恐竜となります。
ダチョウ恐竜とは、ダチョウの足をもつ羽毛恐竜のことで、オルニトミモサウルス類はダチョウ恐竜と形容されています。
ペレカニミムスは、ラテン語で「ペリカン」意味するpelecanusと「まねもの」を意味するmimusに由来しており、長い吻とのど袋について言及したものとなります。
大きさはオルニトミモサウルス類のなかでも小型で2~2.5mほどです。
頭骨は特に細長く最大で長さは高さの4.5倍になります。
重さは20kg~40kgで米袋をいくつかもった重さと同じぐらいです。
腕と手は定型的なオルニトミモサウルス類のものであり前腕の尺骨と橈骨は互いにしっかり接着しています。
手は鉤状で指の長さはほぼ等しく、かなり真直ぐな鉤爪をもっていました。
ペレカニミムスのその他の特徴
ペレカニミムスの最大の特徴は
220本を超える長さ5ミリ程度の小さい歯
オルニトミモサウルス類の恐竜は歯を持った種類が非常に少なく珍しい特徴です。
ペレカニミムス以外にはハルピミムスのみ知られていますが、数がはるかに少なく11本しかありません。
ペレカニミムスの歯の数は、現在確認されている獣脚類の中でも最多の本数となります。
220本の歯、これらの歯は異歯性で基本的に2種類の形状で全体に上顎の歯は下顎のものより大きいです。
切り裂くことに適応していたとされています。
後に発見されるダチョウ恐竜たちは咀嚼する必要のない昆虫や小動物を餌にすることにより自然と歯がなくなっていったとされています。
ペレカニミムスはオルニトミモサウルス類のなかでも、初めて舌骨(首にある特化した舌の骨)が発見された恐竜でもあります。
ペレカニミムスの餌
ペレカニミムスは魚類、水生無脊椎動物を食べていたとされています。
でも、なぜそういわれているのでしょうか?
ペレカニミムスは下あごの下部にのど袋があったといわれています。
これは現生の水鳥にも備わっており、とらえた魚をのど袋に貯めるという役割をもっています。
現代の鶴に似ていた可能性があり、湖沼を歩き回り鉤爪と歯で魚を捕まえてのど袋に蓄えていたと考えられています。
これらのことから、ペレカニミムスは魚を食べていたといわれています。
種子を食べていたという説もあります。
この説に関してはまだ解明されておらず、推測でしかありません。
ペレカニミムスの鳴き声
ペレカニミムスの鳴き声に関しては、いまだ解明されておらず分かっていません。
恐竜の鳴き声は解明されていないものが多く、推測でしかありません。
しかし最近、どういった鳴き声なのかを知るために3Dプリンターを使い恐竜の頭蓋骨のレプリカを作り、そこに息を吹きかけ鳴き声を再現している方がいます。
違う恐竜ですが、その再現動画がこちらです。
引用:Rawr! Prototype II First test with larynx from Courtney Brown on Vimeo.
どうでしょう。本当にその鳴き声をしていたかはわかりませんが、少しは想像しやすくなるのではないでしょうか。
これからの研究で色んな恐竜の鳴き声が分かるのもそう遠くない未来かもしれません。
まとめ
ここまでペレカニミムスについて詳しく説明してきました。
ペレカニミムスの発見は、オルニトミモサウルス類の進化を理解する上で重要で驚くべき役割を果たしたといわれています。
ペレカニミムスは
・ヨーロッパで初めて発見されたダチョウ恐竜
・全長2~2.5m・重さ20~40kg
・獣脚類最大の220本の歯
・餌は魚類、水生無脊椎動物、種子
・鳴き声はまだ分かっていない
ペレカニミムスの疑問は解消されましたか?
標本がスペインのクエンカにあるクエンカ博物館に収蔵されいます。
実際見てみるとまた違った発見があるかもしれません。
この記事が少しでも役に立てていたら良いと思います。