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アンハングエラの特徴|大きさや体重、骨格、餌など解説

 

引用:恐竜図鑑

アンハングエラを知っていますか?

「聞いたことある!」

「名前は知ってる!」

と、名前は知ってるけど詳しくはわからない人が大半ではないでしょうか。「〜サウルス」と付く訳でもないし、割と恐竜っぽくないを名前を持つアンハングエラ。

何故このような名前なのか、どんな恐竜だったのか、以下で詳しく解説します。

1.基礎データと大きさや体重、学名の由来について

2.アンハンエグラの特徴〜大きな翼と口の秘密とは?〜

3.骨格について〜アンハングエラは二足歩行したか〜

4.どんな餌を食べていたか

まとめ

 

アンハングエラの基礎データ!大きさや体重、学名の由来等

赤ちゃん恐竜
アンハンエグラってどんな恐竜なの?
いったいどんな恐竜だったか気になるかの?
恐竜博士

アンハングエラはどんな時代に生息し、どんなところにいたのでしょうか。まずは基礎データからおさえていきましょう。

基礎データと大きさや体重

学名:アンハングエラ

分類:翼竜目翼指竜亜目アンハングエラ科

地質時代:中生代白亜紀前期(1億4550万年~9700万年前)

生息地:南米(ブラジル)

全長:約1.2m

翼開長:約5m

体重:約20kg

アンハングエラは全長約1.2m、体重約20㎏の翼竜です。政府が毎年実施している学校保健統計調査によると、令和元年の小学1年生女子の平均身長が115.6㎝、平均体重が20.9㎏、2年生の女子の平均身長が121.4㎝、平均体重が23.5㎏という事なので、身長は小2女子、体重は小1女子くらいという事になります。恐竜だというのに、なんだかかわいらしいですね。

ところが、翼を広げた大きさはというと、こちらは約5mにもなります。現生の世界一大きい鳥・アンデスコンドルですら翼を広げた長さは3.2m、海鳥として世界一のアホウドリも3mという事を考えると、さすがは恐竜といったところでしょうか。

アンデスコンドルが翼を広げているところ

引用:甲府市遊亀公園附属動物園

赤ちゃん恐竜
5mともなると迫力も凄いんだろうね

学名の由来

学名は原住民であるトゥピ族の神話において、悪魔とされる精霊「アニャンガ(Anhanga)」に「古きもの(nera)」を付けた言葉で、「年老いた悪魔」という意味です。

アニャンガは神話の中で、死を含む全ての凶事の原因とされる、最強最悪の魔物だそうです。なぜそのような精霊の名前がアンハングエラにつけられたのでしょうか。

その理由は、下に掲載したアンハングエラの恐ろしすぎる歯の化石を見たらわかる気がしますね。

引用:南米・鳥獣虫魚・探遊

赤ちゃん恐竜
うわぁ、噛まれたらひとたまりもなさそう…

アンハングエラという名前があまり恐竜らしくないのは、恐竜の名前として作られたものではなく、元々あった言葉をつけたからだったようです。

 

アンハンエグラの特徴!大きな翼と口の秘密とは?

アンハングエラの翼は、鳥類のような羽毛がある翼ではなく、コウモリのような飛膜になっていました。コウモリは、前肢にある5本の指のうち、第2指〜第5指が長くなっており、この4本で飛膜を支えています。

それに比べてアンハングエラは、第4指だけが翼の先端まで伸びており、第4指1本で翼全体を支えています。そのため、自由だった第1指〜第3指で物がつかめたと考えられています。

引用:MieMu三重県総合博物館

また、前方に長く突出した口を持っており、それもあって顔全体が胴体に対して大きく、50cmほどもありました。これに対し胴体は頭部の半分ほどで、骨盤や後ろ足はあまり発達していませんでした。

翼竜は前肢が翼になっているため元々前肢と後肢の比率が大きいですが、アンハングエラは特に差が大きい恐竜だったようです。

前方に長く伸びた口は現在のペリカンのような形状で、首長竜等と類似した上下に噛み合うとても鋭い歯がついていました。

 

骨格について!アンハングエラは二足歩行したか?

アンハングエラが二足歩行していたのか。骨格の作りから解説したいと思います。

アンハングエラが発見された、ブラジル北西部のアラリぺ大地にあるサンタナ累層は、恐竜・翼竜・魚類などの化石が、完全な形で産出する事で有名です。

アンハングエラの身体も、ほとんどの部分が三次元的に保存されていたため、これまで議論の的だった翼竜の地上姿勢について、アンハングエラを用いて考察が行われています。

地上姿勢はもちろん歩き方とも密接な関わりがありますが、アンハングエラは翼を折り畳み、ペンギンのような二足歩行をしていたという説がありました。

しかし

・翼竜の翼は鳥類のようにぴったり折り畳めない事

・大腿骨の骨頭が鳥類のように本体と90度の角度になっていないため身体の真下に足を持ってこられない事

・大腿骨の骨頭を骨盤の寛骨臼に深くはまりこませて全体重を支える鳥類に比べて、翼竜の寛骨臼は浅い事

・後肢が胴体から斜めに出ていた事

等の由来理由から、現在ではほとんど支持されていません。

そして足跡の化石が多数発見され、そこからアンハングエラが地上では四足歩行していた事がわかりました。前肢は飛膜を支えている長い第4指を折りたたみ、短い第1指〜第3指を用いて、上体を斜めに起こして歩いていたようです。

この姿勢で素早く動くのは困難なので、歩行速度はゆっくりだったと推測されています。

アンハングエラの四足歩行の復元図

引用:Wikipedia

残念ながら二足歩行できなかったアンハングエラですが、そもそも翼竜は鳥類の祖先ではありません。なので鳥類のように二足歩行できなくても、翼に羽毛がなくても当たり前といえば当たり前ですよね。

ちなみに、鳥類の祖先はティラノサウルス等が含まれる獣脚類です。

 

アンハングエラはどんな餌をたべていたか

アンハングエラはペリカンのような大きな口で、内海に生息している魚を食べていたと考えられています。

また、口には骨質の稜が発達していました。稜とは長く伸びた口の上下に出ている隆起した線の事です。それによって、魚を捕まえるために海面に口先を入れた時に、水切りとなって抵抗を減らす役割があったと考えられています。

このような水切りは、同じ翼竜であるトロペオグナトゥスやクリオリンクスも発達していたようですが、この2種の稜が口の先端である事に対し、アンハングエラは口先から少し後方にありました。

魚を捕る方法は、飛行しながらの狩りだったようです。魚を見つけると水中に口先を入れると同時に後方に大きく振り、餌との相対速度の差を減らして捕える方法や、口先を水中に入れたまま飛行して魚を挟み捕る方法が考えられています。

現代のカツオドリのように水中に潜って狩りをするスタイルとは違い、口先だけ水中に入れていたようです。

サンタナ累層は魚類の化石もたくさん産出しているので、中にはアンハングエラが大好物としていた魚もあったかもしれませんね。

 

まとめ

・アンハングエラは白亜紀前期の南米に生息していた翼竜

・身長、体重は低学年女子並だが、翼を広げると約5mにも達し、アンデスコンドルより大きかった

・学名の由来は「年老いた悪魔」

・飛膜の翼を第4指だけで支えていて、歩く時はこの指を折り畳んでゆっくりと四足歩行していた

・前方に伸びた口のため顔が胴体の2倍ほどあり、鋭い歯で海面近くの魚を飛行しながら捕って食べていた

アンハングエラの化石が見つかっているのは現在ブラジルだけです。しかし、イギリスで見つかった似ている特徴を持った化石を、同種だとする意見もあります。

ブラジルとイギリスの距離は、およそ9000km。この意見が証明されたら、アンハングエラの生息域は相当広い事になりますし、今までの研究を覆すものすごい発見になります。

その可能性を考えるだけでも、恐竜にはやはりロマンがありますよね。

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