引用:pixiv
目の上から生えた二つの大きな角が特徴的なディアブロケラトプス。
まるでアニメに出てくる魔王のような見た目に、興味を持った方も多いと思います。
しかし、まだ研究段階の恐竜であるため、知らないことも多いのではないでしょうか。
そんな人のために今回は、
◎ディアブロケラトプスってどんな恐竜?
・体長と重さ
・名前の由来
◎ディアブロケラトプスの特徴
◎フリルと大きな角の役割は?
について詳しく解説していきます。
目次
ディアブロケラトプスってどんな恐竜?体長や重さ・意味などを紹介
引用:pixiv
まずはディアブロケラトプスの基本情報について確認していきましょう。
表にまとめてみると、次のようになります。
名前 | ディアブロケラトプス |
学名の由来 | 悪魔の角を持つ顔 |
分類 | 角竜下目 ケラトプス科 セントロサウルス亜科 |
生息時代 | 白亜紀後期(約8.100万~7.600万年前) |
生息地 | アメリカ合衆国ユタ州 |
体長 | 約5.5m |
体重 | 約2t |
食性 | 草食 |
ディアブロケラトプスはアメリカ合衆国・ユタ州にある約8.100万~7.600万年前と推測される地層から発見されました。
また、ディアブロケラトプスはその見た目通り角竜です。
基本情報が分かったところで、ここからさらに
・大きさと重さ
・名前の由来
について詳しく見ていきましょう。
体長と重さ
ディアブロケラトプスは、体長が約5.5m、体重が約2tと中型の角竜となっています。
たしかに数字だけでは、大きいのかどうか判断しにくいですよね。
ただ、角竜を代表するトリケラトプスは全長約9m、体重は約7tあったとされています。
引用:pixiv
このことから考えると、ディアブロケラトプスは比較的体が小さめの角竜であったと言うことができます。
名前の由来
ディアブロケラトプスって少し言いにくいので、どうしてこのような名前になったのか気になりますよね。
結論を言えば、ディアブロケラトプスという名前は見た目からきています。
ディアブロケラトプスは、スペイン語で悪魔という意味の「ディアブロ」、角という意味の「ceras」、顔という意味の「ops」を合わせて「悪魔の角を持つ顔」という意味です。
目の上から生えた2つの長い角やスパイクのついたフリルは、悪魔のような恐ろしさを感じさせ、この命名も納得できますよね。
悪魔の角を持っていたとはいえ、草食恐竜であることからも分かる通り、決して凶暴な恐竜だったわけではありません。
ディアブロケラトプスの特徴
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ディアプロケラトプスの大きさや名前の由来が分かったところで、他の特徴について、もう少し詳しく見ていきましょう。
ディアプロケラトプスといえば、立派なフリルがあることの特徴の一つです。
しかし、そもそもディアプロケラトプスは、ケラトプス科のセントロサウルス亜科に分類されており、この種類の恐竜のほとんどが、同じような立派なフリルを持っていました。
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しかし、フリル以外に、ディアブロケラトプスのみにある大きな特徴があります。
それが、名前の由来にもなっている、フリルの後部にある大きな2本の角です。
この角に関しては、他のケラトプス科セントロサウルス亜科の恐竜とは見た目がやや異なります。
セントロサウルス亜科は、大きな鼻角が生えている場合がほとんどです。
たしかに、なぜディアブロケラトプスだけと思ってしまいますが、これにはちゃんとした理由があります。
実は、ケラトプス科の祖先と言われているズニケラトプスは、ディアブロケラトプスと同じように、鼻の上の角は発達していませんでした。
引用:恐竜図鑑
その後、激しい生存競争の過程で、ケラトプス科セントロサウルス亜科は、「鼻の上の角に大きな角を持つ」という進化を選択していったのです。
しかし、ディアブロケラトプスはセントロサウルス亜科の中でも比較的古い種であるため、進化の途中段階でありました。
そのため、他のセントロサウルス亜科の恐竜のように、鼻の上に立派な角を生やすことができたのかったのではないかと言われています。
フリルと大きな角の役割
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ここまで、ディアブロケラトプスの特徴について詳しく解説してきました。
しかし、その立派な角の役割がなんだったのか、たしかに気になりますよね。
ここでは、その立派な角の役割を、セントロサウルス亜科の特徴であるフリルの役割と合わせて紹介していきます。
角の役割
ディアブロケラトプス最大の特徴である、フリルの上にある角には、大きく2つの意味があったと言われています。
それは、
・オス同士の格闘のため
・肉食恐竜に対する護身の用途
です。
草食恐竜ではありますが、繁栄のためには同じ種同士で争うことがありました。
そこで、オス同士で格闘する時には角同士をかみ合わせて戦っていたと考えられています。
また、多くの肉食恐竜が生息する中で、ディアブロケラトプスのような体の小さい草食恐竜が生き延びていくためには、身を守るための武器が必要でした。
そこで、その立派な角を、肉食恐竜から身を守るための護身用として利用していたと、考えられています。
フリルの役割
たしかに、ディアプロケラトプスには立派なフリルもあったので、それも戦いに使っていたのかなと思ってしまいますよね。
しかし、フリルは基本的に
・ディスプレイの用途
しかなかったと言われています。
というのも、ディアプロケラトプスのフリルは非常に脆弱で、護身の用途としては不十分という研究結果があります。
戦いで使うことができなかったとなると、そのフリルは、オスがメスに体の大きさをアピールするディスプレイとして使用したと考えるのが妥当となるのです。
まとめ
引用:恐竜図鑑
今回は、ディアブロケラトプスについて解説していきました。
今回の記事をまとめると、次のようになります。
・ディアブロケラトプスは白亜紀後期のアメリカ大陸に生息した中型の角竜
・名前の由来は「悪魔の角を持つ顔」
・目の上から生えた2つの大きな角が特徴
ディアブロケラトプスはまだ発見から時間の経っていない恐竜のうちの一種です。
まだまだ分かっていないことも多いため、今後の研究に期待ですね。