引用:恐竜図鑑
横から見ると一見、ワニのようにも見える姿をもつノトサウルス。
『ウォーキングwithダイナソー~恐竜時代太古の海へ~』では、リアルに再現されたノトサウルスを掴むシーンもあるので、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
https://twitter.com/KouMEG219246/status/1320600655459831808?s=20
今回は、名前は知っているけど、ノトサウルスについて詳しく知らいない!という人のために、
・ノトサウルスの特徴
・ノトサウルスの大きさや重さ
・ノトサウルスの餌
・ノトサウルスの生息地
・ノトサウルスの祖先は○○だった??
について詳しく解説していきます。
目次
ノトサウルスの特徴
引用:膨大なページ数wiki
まずノトサウルスの基本情報を確認していきましょう。
ノトサウルスの基本情報は次の通りです。
名称 | ノトサウルス |
分類 | 偽竜類 |
棲息時代 | 三畳紀後期(約2億4,000万年前~2億1,000万年前) |
生息地 | ヨーロッパ・アフリカ・アジアなど |
全長 | 約1~4m |
体重 | 約90kg |
食性 | 肉食 |
偽竜類とは簡単いえば、三畳紀に生息していた、海に住んでいる、は虫類です。
つまり、ノトサウルスは三畳紀の海洋に幅広く棲息していたは虫類の一種になります。
それは名前の由来からも明らかで、ノトサウルスの名前の意味は『見せかけの爬虫類』となります。
では偽竜類であるノトサウルスの特徴について、
・ノトサウルスの手足
・鋭い歯
・陸で産卵
の3つ、それぞれ解説していきます。
ノトサウルスの手足
引用:高野十座のブログ
海棲爬虫類のノトサウルスですが、白亜紀に棲息していた『プレシオサウルス』や『モササウルス』などのようにオール状のヒレではなく、きちんと指が存在していたことがわかっています。
指の間には水掻きが形成されており、この水掻きを使い浅い海を泳ぎ回って魚などを捕食していました。また水掻きがありながらも、アシカやアザラシのように陸上を歩くこともできたと証明されています。
このことから、ノトサウルスは陸生爬虫類から進化したと考えられます。
鋭い歯
引用:フォト蔵
細長い頭骨を持つノトサウルスは、大きく裂けた口の中に鋭い歯を多数持っていました。
ノトサウルスの歯の形状は細長く、円錐型で杭のようにもなっています。歯の側面には溝があり、獲物に噛みついた際の滑り止めの機能がありました。
また歯の生え方も、交差する形で生えており、噛みついた獲物を逃がさないような作りになっています。
陸で産卵
ノトサウルスは卵生であることが解明されています。
ただ、海中で交尾を行ったあと、産卵時期になると陸に上がり産卵していたと言われています。
詳しい理由は明らかになっていませんが、そもそもは虫類であることを考えると、陸の方が卵を守りやすかったのではないでしょうか。
なお、卵から孵化したノトサウルスの幼体は3年ほどで成体となったと言われています。
成体になるまで3年かかる一方で、孵化してからの寿命はおおよそ6年と推定されています。
つまり、大人になってからは3年程度しか生きることができなかったのです。
ノトサウルスの大きさや重さ
引用:恐竜のデジタル図鑑
ノトサウルスの特徴などがわかったところで、続いてはノトサウルスの大きさや重さを見ていきましょう。
先ほど表で説明した通り、ノトサウルスの全長は約1~4メートルでした。
引用:国立科学博物館
また、体重は90キロほどでした。
大きさも重さも恐竜としては小さい方であるといえます。
水の抵抗が少ないスリムな体型で、海中をスイスイと泳ぎ、餌となる魚などを捕獲していたと言われています。
ノトサウルスの餌は?
では次に、ノトサウルスの餌について、解説していきます。
結論から言いますと、ノトサウルスの主食は魚で肉食となります。
先ほども説明した通り、ノトサウルスの歯は、歯同士が交差するように生えており、一度捕まえた獲物を逃がさないような作りとなっていました。
このことからも、肉食として、動くものを餌にしていたことは、間違いないでしょう。
ノトサウルスの生息地は?
では次にノトサウルスの生息地を見ていきましょう。
実は、ノトサウルスは、ヨーロッパ(フランス・ドイツ・イタリアなど)、中東、アジア、北アメリカと幅広い範囲に生息していたことが、報告されています。
具体的にどのように生息していたのかは、次の地図を見るとわかります。
引用:古世界の住人
とはいえ、とても広い範囲で繁殖していたことは間違いありません。
ノトサウルスの祖先は○○だった??
実はノトサウルスには、祖先と言われている恐竜がいます。
それが、プレシオサウルスなどで有名な首長竜です。
たしかに、首長竜も同じ水の中に住む、は虫類なので、同じように感じてしまいますよね。
しかし、結論から言いますと、ノトサウルスは首長竜の祖先ではありません。
祖先ではありませんが、ノトサウルスと首長竜の繋がりはあります。
ノトサウルスの特徴で解説した鋭い歯は、白亜紀後期のアメリカに生息した首長竜『エラスモサウルス』にそのままの形状で引き継がれていることが分かっています。
これはノトサウルス類の一部から、後の首長竜の出現に繋がっているという有力な証拠になっています。
一番の有力説は、偽竜類の仲間からの分岐です。
それを示したのが次の図です。
引用:古世界の住人
このように、ノトサウルス類の仲間から枝分かれし、誕生したのがエラスモサウルスと考えられます。
まだまだ研究段階のため、今後新たな発見があるかもしれません。
今後の研究に期待しましょう。
まとめ
今回は、三畳紀に広い範囲で繁栄していたノトサウルスについて解説しました。
まとめると次の通りになります。
・ノトサウルスの手足はオール状ではなく、指が存在し水掻きが形成されており、鋭い歯で獲物を捕食していた
・ノトサウルスの全長は1~4メートルで、ハンドウイルカと同じくらいの全長。体重は90キロでツキノワグマと同じくらいの重さ
・ノトサウルスは、古代の魚類を餌としていた
・ノトサウルスの生息地は、ヨーロッパ、中東、アジア、北アフリカと幅広い範囲で繁殖していた
まだまだ全貌が謎に包まれているノトサウルスですが、今後の研究結果を楽しみにしましょう。