頭の模様が特徴的なエドモントサウルス。
恐竜映画で有名な「ウォーキングwithダイナソー」にも出演していたこともあり、見覚えがある方が多いと思います。
とはいえ、詳しい生体についてはまだまだ謎が多いため、分からないことが多いのではないでしょうか。
そこで今回は、
・エドモントサウルスはどんな恐竜?
・エドモントサウルスのミイラがあるって本当?
・エドモントサウルスにはトサカがあった!?
以上の3点について、詳しく解説していきます。
目次
エドモントサウルスの特徴を詳しく解説!
まずは、エドモントサウルスの特徴について、簡単にご紹介します。
基本情報は次の表の通りです。
名前 | エドモントサウルス |
生息時代 | 約7,300万~6,600万年前(中生代白亜紀) |
生息地 | 北アメリカ大陸西部 |
体長 | 9~13m |
体重 | 3~4t |
食べ物 | 草食 |
エドモントサウルスは、今からおよそ7000万年前にカナダのエドモントンで発見され、その名が付けられました。
体長はおよそ9mから、大きいものだと13mもの大きさがあったと言われています。
また、体重も3~4tほどある大型恐竜です。
大きさだけ聞くと、肉食恐竜に感じてしまいますが、実は草食恐竜でした。
そのため、肉食恐竜に襲われることも多く、ティラノサウルスが天敵だったと言われています。
とはいえ、決してやられる一方というわけではなく、逃れるために、太いしっぽを振りながら追い払ったり、前足に比べると太く頑丈な後ろ足使って蹴飛ばすなどして戦っていたとされます。
さらに、見た目からも分かる通り、頭も大きく、頭蓋骨だけで1mほどの大きさになったと言われています。
実はカモノハシの仲間?
そうなんです、口元をみると、カモノハシにそっくりなのが分かります。
カモノハシに似てるねって言われてどんなんなのかと調べてみたら……死ぬwww pic.twitter.com/0ruYQGNyIt
— ま 〜 る っ と ぱ ぁ ぷ る (@OuOuuuy) December 17, 2020
それもそのはず、エドモントサウルスはカモノハシ竜類であり、カモノハシのような大きく、平たいくちばしを持っているのが特徴なのです。
つまり、エドモントサウルスとカモノハシは、仲間であると言うことができます。
なお、くちばしは、食料である針葉樹の葉や種などの、植物を摘みとるために使っていたようです。
約7000本!?エドモントサウルスは歯が多い!
そのなんです、エドモントサウルスの口の中には、ひし形をした縦長の歯が上も下も3~4列に並んで生えており、その数は全部で約7000本とも言われています。
引用:アメリカ ヘルクリークhellcreekのエドモントサウルス恐竜 | 恐竜化石に関するコラム【三葉虫,アンモナイト,サメの歯】
草食恐竜のエドモントサウルスは多くの歯で、硬い植物をすり潰すように食べていたと推測されています。
たしかに、硬い植物を食べて尖った歯がすり減ることはあったはずです。
しかし、デンタルバッテリーと言われるエドモントサウルスの歯は、すり減ると次の歯に生え変わるようになっていたので、歯がなくなる心配はありませんでした。
とっても貴重!エドモントサウルスはミイラがある!
恐竜というのは、何千万年も前に生息していた生物ですので、通常は皮膚が腐敗し化石として発見されます。
しかし、エドモントサウルスにミイラが残っているのは事実です。
海底などに沈み、そのまま泥の中に埋まることで外気との接触を避けることができ、皮膚の腐食が防げるため、ミイラになることがあります。
とはいえ、ミイラになるためにはあらゆる条件が必要なため、自然にできることは大変めずらしいとされています。
米ノースダコタ州の「Geological Survey」が、今から約7300万〜6600万年前に生息していた草食恐竜「エドモントサウルス」のミイラ化した右手首を発見。なんと皮膚や爪が残る大変貴重なもののようです・・スゲー!ジュラシックパーク作ろうぜ!! pic.twitter.com/8dXIb5aHxX
— ユルクヤル、外国人から見た世界 (@Yurukuyaru) October 17, 2019
奇跡的に見つかったミイラ、当然見たいと思いますよね。
現在、本物のエドモントサウルスのミイラは2体発見されており、アメリカのニューヨークにある「自然史博物館」とドイツの「ゼンケンベルク博物館」で見ることができます。
残念ながら、日本ではエドモントサウルスのミイラを見られる場所はありません。
ただし、本物そっくりのレプリカであれば、日本でも見ることができます。
それは、福井県にある「福井県立恐竜博物館」です。
ここでは、ドイツに展示されているエドモントサウルスのレプリカを見ることができます。
かなり精巧に再現されており、ミイラならではの皮膚痕までしっかりと見学することができるので、ぜひ一度見学してみてください。
【ホームページ】
【住所】
福井県勝山市村岡町寺尾51-11 かつやま恐竜の森内
【開館時間】
9時~17時
【料金】
小中学生:260円
高大学生:420円
一般:730円
【アクセス】
JR福井駅下車:えちぜん鉄道勝山永平寺線「勝山行き」乗車(約1時間)→勝山駅下車、コミュニティバスにて約15分またはタクシーにて約10分
JR福井駅にてJR越美北線「越前大野」または「九頭竜湖」行きに乗りかえ→越前大野駅下車→タクシーで約20分
ミイラが発見されたから分かった新事実!
実は、ミイラが発見されたことによって、分かったことがあります。
それは、エドモントサウルスの頭頂部に全体が軟骨組織で出来ている「トサカ」があったことです。
簡単にいえば、ピンとなっていない、ふにゃっとなったトサカです。
このトサカについてはまだ研究段階ですが、メスへのアピール手段として使われていたのではないかと考えられており、繁殖力や、強さなどを示すものだったという説が有力です。
まとめ
今回は、エドモントサウルスについて解説してきました。
まとめると、
・エドモントサウルスは大型のカモノハシ竜である。
・くちばしを持ち、口の中は歯がたくさん並んでいる。
・珍しいミイラの標本が発見されており、日本でもレプリカを見ることができる。
・ミイラから、トサカらしきものが発見された。
になります。
ミイラが発見されたことにより、ますます研究が進んでいるエドモントサウルス。
今後の研究に期待しましょう。