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ティラノサウルス

ティラノサウルスの手(前足)はなぜ小さい?指の数や大きさは?

赤ちゃん恐竜
ティラノサウルスの手(前足)はどうしてあんなに小さいの?
確かに他の恐竜と比べても腕は小さいし、手や指がどう役に立っていたのか気になるのう
恐竜博士

 

最強の肉食恐竜と言われていたティラノサウルスの手が「どうしてあの大きさなのか・何に使われたのか・指は何本あるのか」など手(前足)については色々気になることがあると思います。

 

そこで今回は下記について

・ティラノサウルスの手(前足)はなぜ小さいのか

・指の数や大きさ・使い道

これらについて詳しく解説していきます。

 

ティラノサウルスの手(前足)が小さい理由は?

結論から言うと、ティラノサウルスの手が小さい理由は未だはっきりしておりません

その大きさから、以前は”使えない武器”としていくつか仮説が立てられていました。

しかし研究が進むにつれ”恐ろしい武器”として使われていたと、新仮説を唱える研究者が現れています。

 

手(前足)の大きさと、使い道について”新仮説”と”今までの仮説”を唱えた研究者とで対立意見を交わしているのが現状です。

 

どちらの仮説にしても、手(前足)が小さい理由は重要な役割と目的の為にあったことは確かで、現在も研究中という事になります。

 

まずはこれまでの研究で、ティラノサウルスの手(前足)が小さい理由として考えられた3つの仮説を見ていきましょう。

・バランスをとる為小さくなった説

・進化しなかった説

・腕が進化に追い付かなかった説

バランスをとる為小さくなった説

一番有力な説がバランスをとる為小さいという説です。

あくまでも小さくなったのではなく、進化の過程で巨大化しなかった・・と言うこと。

 

体が大きく進化していくと共に、強靭な顎や頸部筋肉の発達と後ろ脚の発達が進みました。その為歩くには尻尾と頭が平行になる必要があります。

そこに腕が巨大だとバランスが悪くなり、歩行が困難となる為進化していかなかったというのです。

 

赤ちゃん恐竜
確かに手(前足)が大きかったらバランスが悪くて歩けなそうですね・・

進化しなかった説

もともとティラノサウルスの祖先は、人間くらいの大きさでしたが6000万年かけて巨大に進化をしています。

 

人間ほどしかない大きさから巨大になっていく進化の過程は今だ調査中で、謎に包まれたところが多いのですが、巨大化した理由に有名なのが『トリケラトプスとの関係』です。

 

ティラノサウルスはトリケラトプスの首の靭帯の部分が大好物だったため、彼らの硬い首を噛むためにティラノサウルスは頚部筋肉を強靭に、そして体を大きくさせていきました。

彼らを捕食するのに腕の力は必要無かった為、腕は大きくならなかったというのです。

 

 

確かに必要のない部分は退化する現象は生物によく見られます。

しかしティラノサウルスの腕は大きく進化していないだけで、指など細かい部分は変化もしています。

腕が必要なかったのではなく、用途が変わった為巨大化しなかったともとれるのう
恐竜博士

そのトリケラトプスとティラノサウルスってどっちが強いんでしょうかね~

気になる方はこちらの記事「ティラノサウルス実は弱い?トリケラトプスとどっちが強いか徹底解説!」をどうぞ。

他にも、トリケラトプスについては記事にしていますので気になる方は読んでいって下さい^^

>>トリケラトプスは草食?大きさや体重などを解説

腕が進化に追いつけなかった説

ティラノサウルスは6000万年かけて、人間ほどの大きさから巨大に進化してきたと言いましたが、6000万年という期間がどれほどの期間なのか想像できますか。

赤ちゃん恐竜
長すぎて想像できないですね・・

人間の進化は、人類と猿人類が共通の祖先から別れたのが今から500万年前になります。

そして今の人間に近い形(ホモ・サピエンス)になったのが、15万年前です。

6000万年という期間は、あと11回人類が進化を繰り返せる長さになるんじゃ!
恐竜博士

 

赤ちゃん恐竜
それ程の期間をかけて巨大になっていったのに、腕だけ進化に追いつけなかったの?

人間のように脳を発達させ短い期間で文明を作った生き物からすると、6000万年はとてつもなく長く感じますが、他の生き物からすると進化するには短いのかもしれません。

 

しかも絶滅してしまった生物の進化の過程は、化石から情報を得るしかありません。

 

恐竜達の住んでいた時代は生きる為にどんどん体を大きくする必要があり、長い年月に見える期間でもティラノサウルスからしたらあっという間で、体の一部が追い付かなかった・・・と考えたのかもしれません。

紹介した3つの仮説をどう思われましたか?今後の発見によって変わってくるかもしれませんが、それもまた楽しみの一つですね
恐竜博士

 

ティラノサウルスの指の数や大きさはどのくらい?

引用:Twitter

赤ちゃん恐竜
小さい手っていうけど、本物の腕の大きさはどのくらいだったの?

『小さい手』と言われているティラノサウルスの腕ですが、イラストによっては大きめに描かれていたり、とてつもなく小さく描かれていたりしていますし、博物館で確認しに行くには時間もかかりますよね。

関連記事

>>ティラノサウルスの化石の値段は?展示された博物館は?

 

実際の腕の大きさや爪はどうなっているのでしょうか。

上記の写真を見ながら爪の数と長さを見てください。

爪の数 2本
腕の長さ 90㎝~1m

腕は人間の大人の男性とほぼ変わらない長さをしています。

しかし腕の筋力に至っては、片手で約200㎏以上あるグランドピアノを持ち上げられたとも言われています。

 

赤ちゃん恐竜
かなり力があったんですね

11~13メートルの大きな体にムキムキな人間の腕がついていると考えると、実際の腕の大きさがイメージしやすいかもしれないですね。

 

ティラノサウルスの先祖にはもともと爪は3本あったのですが、進化の過程で2本となりました。

この爪の数が変わった事にはとても重要な意味があり、今までの仮説論者と新仮説論者で意見が割れているポイントでもあります。

 

次で腕や爪の役割を詳しく解説するよ
恐竜博士

 

ティラノサウルスの腕や爪は何に使われたの?

 

人間の腕ほどしかないティラノサウルスの手(前足)は、一体何に使われていたのか気になりますよね。

特に爪は2本となった事で3本の時より力が強くなっていると言われています。

狩りに腕の力が必要なかったとしたら、爪の本数が減り力が強くなる必要があるのでしょうか・・

 

ここでは腕の使い道として『今までの仮説論者』と『新仮説論者』両者の意見を比べていきたいと思います。

今までに考えられた腕の使い道とは?

考古学者達はティラノサウルスの研究を長きに渡り行い、その腕の使い道を調べてきました。

彼らがこれまでの研究で推測した腕の使い道を4つをご紹介します。

・暴れる獲物を掴む

・立ち上がる補助

・交尾の際相手に捕まる

・つまようじ

これらの説を簡単に見ていきましょう。

【腕の使い道その1】暴れる獲物を掴む

ティラノサウルスの最大の武器である顎の力。

かみ砕く力は最大8トンとも言われ、ティラノサウルスに一度噛みつかれたらほとんどの物は逃げることは出来ません。

そんな顎に噛みつかれた獲物は、必死に抵抗しようと暴れる事は想像できますね。

↓ ↓ そんなティラノサウルスの歯について ↓ ↓

関連記事

>>ティラノサウルスの歯の数や大きさは?生え変わる?

 

そこで使われたのが前足で、長さのわりに可動域は広く力もあった為、暴れる獲物をしっかり掴み、抑え込んでいたのではないかという考えです。

抑え込むにはやはり力が必要になる為、強くなったと言うわけですね。

【腕の使い道その2】立ち上がる補助

ティラノサウルスは寝るときうつ伏せで寝ることが分かっています。

うつ伏せで寝ているティラノサウルスは起き上がり時に、”腕を地面に付けて体を持ち上げていた”腕はその為に使用されたという考えです。

 

この説はティラノサウルスの腕の付け根部分の化石が発見されたことで、とても信憑性のある説となっています。

その化石は胸にあるV字型の鎖骨で、その鎖骨にはヒビが発見されました。このヒビというのが疲労骨折で起きたヒビだったのです。

 

重い上半身を持ち上げ続けた為、疲労骨折が起こったのではと考えられています。

大きな体を支える為、力が強くなったと取れますね。

【腕の使い道その3】交尾の相手に捕まる

考古学者たちが生物学上考えたのが、子孫を残すための交尾。

ティラノサウルスは子孫を残す行為の際、相手の体に捕まる為に腕を使用したと考えられています。

 

これに対して対立意見として『鋭い爪で相手を傷つけてしまう』というものがあります。

 

しかし、今でも子孫を残すために命を懸けている生物は多く存在している為、交尾の際相手に捕まる行動は生物学的に”ある”と推測します。

【腕の使い道その4】つまようじ

この説は少し無理があるようにも感じますが、歯に肉が詰まった時爪でほじり出すというものです。

 

そもそも、イラストや骨格標本を見ても分かるように『手が届くのか・・・』という疑問が残ります。

この説は信憑性も無く、誰かが冗談で話したものが出回ってしまった可能性もあります。

 

赤ちゃん恐竜
つまようじとして使っている姿を想像すると可愛いですけどね・・

新仮説⁉恐ろしい武器として使われたって本当?

新仮説を唱えた研究者によると、ティラノサウルスの腕や爪は『恐ろしい武器』として使われていたというものです。

彼の新仮説は下記になります。

・接近戦で相手を切り裂き深い傷を負わせていた

 

新仮説によると、ティラノサウルスは獲物の上に乗るか噛みつくことで相手に接近し、鋭い爪で長さ1メートル深さ数センチの傷を負わせることが出来たというのです。

 

ティラノサウルスの腕は強く頑丈であったことを補足として証明しています。

前脚の骨は非常に厚みがあり、腕の根元は球関節で可動域は広く自由に動かせることが出来きました。

 

また進化の過程で指を1本失いましたが、2本となった事で爪にかかる負荷が50%も増したとされ、その一撃の威力は計り知れないものだったとされています。

 

この仮説には『リーチが短すぎていくら接近しても届かないのでは・・』などのように反対意見もあります。

 

しかし、指の力や球関節で可動域が広く腕の力も強かったこと等からして攻撃に使っていたことは否定できない所です。

 

まとめ

ティラノサウルスの手(前足)はなぜ小さいのか、また指の数や使い道について解説してきました。

まとめると

・ティラノサウルスの手(前足)が小さい理由は未だはっきりしていないが研究中である

・指の数は2本、腕の大きさ90~1メートル(人間の男性の腕とほぼ同じ)

・手(前足)の使用目的で信憑性があるのは『暴れる獲物を掴む立ち上がる補助交尾の際相手に捕まる

使用目的の補足としては『攻撃にも使用していた可能性はある』となります。

 

 

 

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