ミクロラプトルという恐竜を知っていますか?
ミクロラプトルは中国に生息していた、四枚の翼で飛行する羽毛恐竜です。
今回はそんなミクロラプトルの
・大きさ、体重、鳴き声、餌などの特徴
・名前の意味
を解説します。
ミクロラプトルはどんな恐竜?
ミクロラプトルの大きさ、体重、餌などの基本情報について見ていきます。
引用元:ミクロラプトル - Microraptor - JapaneseClass.jp
ミクロラプトル(学名:ミクロラプトル・グイ)
科目 ドロマエオサウルス科
分類 獣脚類、竜盤類、獣脚亜目、ケヌタラ類、マニラプトル類、デイノニコサウルス類
生息地(発見地) アジア(中国)
時代 1億2800万∼1億2600万年前(白亜期前期)
大きさ/体重 約50∼90㎝/2∼9キロ
ミクロラプトルは名前の通り非常に小さな恐竜で、現在発見されている恐竜の中では最も小さな種類です。
またミクロラプトルは獣脚類の恐竜ですが、非常に鳥類に近い種類で、全身が羽毛で覆われていたり、足に鋭い爪を持っていました。
#キミの好きな産状化石
ミクロラプトル・グイのホロタイプ。
恐竜から鳥への進化を考える上で欠かせない重要な標本です。 pic.twitter.com/VYSee1XKy0— とよけらとぷす (@rex_toyo) August 30, 2018
このように鳥類と恐竜の関係の研究にかかせない存在なのですね。
ミクロラプトルの餌
ミクロラプトルの餌は肉や昆虫です。
ミクロラプトルの餌について詳しい情報はありませんでしたが、ミクロラプトルの餌が肉や昆虫だと言われている要因を考えていきます。
恐竜の食性は主に3つに分かれます。
恐竜の食性
・肉食・魚食恐竜 肉、魚、昆虫を食べる。
・植物食恐竜 草、葉、木の実などを食べる。
・雑食恐竜 木の実や肉、昆虫など両方食べる。
ミクロラプトルの餌は肉や昆虫ということで、肉食恐竜の分類になりますね。
これらの分類は歯の形に大きく関係しています。
肉食恐竜の歯は大きく分けて、タケノコタイプとナイフタイプの2種類に分けられます。前者はまっすぐ伸びたもの、後者はカーブしたものをいいます。
これがタケノコタイプの歯です。
これがナイフタイプの歯です。
ミクロラプトルの歯は、湾曲している度合いが変化していたり、鋸歯が見られたりします。これがナイフタイプの歯と考えられ、肉や昆虫を食べる肉食恐竜と考えられているのではないでしょうか。
最大の特徴は後足にあった羽毛
ミクロラプトルの最大の特徴は、前足と後足のすべてに羽毛を持っていたことです。後足にも羽毛を持つのは、現在の鳥には見られない特徴です。
この特徴や鋭い爪を持っていたことから、ミクロラプトルは木の上で生活していたという説もあります。しかし、確実にそう言える確証はないようです。
また羽毛の形状が現在の鳥類のものと同様ということから、空を飛んでいたと考えられていますが、現在の鳥類には見られない羽毛のついた後足をどのように使っていたのかはまだわかっていません。
ミクロラプトルの名前の意味
ミクロラプトル=とても小さな泥棒という意味です。
また、学名ではミクロラプトル・グイといいます。
「ミクロラプトル・ザオイアヌス」という名も出てきますが、この名はミクロラプトルの最初の標本に関係しています。
ミクロラプトルの最初の標本は、鳥類に近い新種の恐竜、アルカエオラプトル・リアオニンゲンシスとして誌上に取り上げられました。
しかしその後、このアルカエオラプトルの標本は2種類の動物の化石の合成化石であることがわかりました。
そして再研究の結果、アルカエオラプトルのものと判断された一部の化石が改めて「ミクロラプトル・ザオイアヌス」として記載されなおされたのです。
ミクロラプトル・グイなのか、ミクロラプトル・ザオイアヌスなのか。
これについては、先に命名されたミクロラプトル・ザオイアヌスが残るという意見もあれば、同種であるとする見解もあり、はっきりしていません。
https://twitter.com/Cyobinosuke/status/1183661473358237697?s=20
2枚目の「ミクロラプトル・グイ」は最近「ミクロラプトル・ザオイアヌス」という種と同じ種ではないかとされていますね
— Yoshitugu Tuduki/MASITOFU56 (@TSMoon56) October 27, 2017
このようにツイッターでも議論されているようですね。
ミクロラプトルの鳴き声
結論からいうと、ミクロラプトルの鳴き声については情報がありませんでした。しかし、同じドロマエオサウルス科の恐竜にヴェロキラプトルという恐竜がいます。
ヴェロキラプトルの鳴き声もまだわかっていないのですが、ワニに似た鳴き声と予想されています。ワニはいびきのような鳴き声をしています。
ワニの鳴き声はこんな感じです。
ミクロラプトルに近い恐竜ということでヴェロキラプトルの予想されている鳴き声を紹介しましたが、これからの研究の進歩でミクロラプトルの鳴き声もわかってくるかもしれませんね。
まとめ
・ミクロラプトルの大きさは約50∼90㎝、重さは2∼9キロ
・餌は肉や昆虫
・名前の意味は「とても小さな泥棒」
・鳴き声はわかっていない
ミクロラプトルについて知ることはできましたか?