大きな耳と鼻が特徴的なパキリノサウルス。
映画『ウォーキング with ダイナソー』では主人公として起用されていたので、見覚えのある人もいると思います。
とはいえ、パキリノサウルスの生体については、詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は
・パキリノサウルスの生体について
・パキリノサウルスの角について
・パキリノサウルスの種類について
・パキリノサウルスとトリケラトプスの違いについて
以上4点の内容を、詳しく解説していきます。
目次
パキリノサウルスってどんな恐竜?大きさや重さは?
引用:『ARK』PVPで強い恐竜紹介No015 パキリノサウルス
最初に、パキリノサウルスの生態について、簡単にご紹介します。
名前 | パキリノサウルス |
生息時代 | 約7,350万 ~ 約6,850万年前(中生代白亜紀後期) |
生息地 | 北アメリカ大陸/カナダ |
体長 | 5~8m |
体重 | 2~5t |
食べ物 | 草食 |
パキリノサウルスは、体長5~8m、体重2~5tほどあったとされる大型の角竜です。
さらに、複数の化石が同じ場所から発見されており、大型恐竜でありながら、群れで行動していたのではないかと推測されています。
理由に関しては、現段階では分かっていませんが、さまざまな地域から化石が発見されているため、群れを作って広範囲を移動して生活していたのではないかと、言われています。
また、頭蓋骨を正面から見ると、顔の幅は意外と狭く、口先に向かって細くなっている顔の形をしており、首にあるフリルと、鳥のようなくちばしがあるなどの特徴をしています。
#金曜日だから化石貼る#FossilFriday#FPDM のパキリノサウルス・ペロトルム(アラスカ産)。映像作品への登場に恵まれているパキリノサウルスですが、この種が特に恵まれているようですねぇ(『恐竜たちの大移動〜スカーとパッチの物語〜』『ウォーキングwithダイナソー』)。 pic.twitter.com/Hj4eb5LCfN
— K-Jp境界より/From the K-Jp Boundary (@KJpdino7000) October 18, 2019
実際、パキリノサウルスという名前の由来は「分厚い鼻の爬虫類」となっており、名前の通り鼻の前面が分厚いことが特徴です。
パキリノサウルスの角はどうなってる?
たしかに、パキリノサウルスは角竜に属しているのにも関わらず、鼻に角が生えていないですよね。
しかし、現在のところ、なぜ角竜なのに鼻に角がないのかという理由については、解明されていません。
仮説として、他の恐竜との争いの時に、相手を傷つけないために進化した、角の組織を繋ぎ止めていた靭帯が化石から発見されていたことから、もともとあった角が変形した、鼻骨が盛り上がったなどの説があります。
パキリノサウルスのコブの表面には小さい角が複数生えていたのではないかと言われています。
もちろん、角が生えていた可能性が高いことからパキリノサウルスが角竜に分類されているのはたしかですが、それ意外にも理由があります。
それが鼻のコブです。
通常の角竜であれば円錐の角が生える鼻の前面には、コブのようなものが分厚く形成されるようになっています。
パキリノサウルスにもこのコブのようなものが分厚く形成されていることが、角竜に分類された大きな理由となっています。
それどころか、このコブの部分が他の角竜に比べて大きく発達し、結果的にそのコブが、パキリノサウルスの最大の特徴とも言えます。
パキリノサウルスには種類があった!?
ここまでパキリノサウルスの特徴について説明していきました。
ところで、パキリノサウルスには種類があったということは、ご存じでしょうか。
実は、今までに見つかった化石から、パキリノサウルスは3種類に分かれることが分かっています。
各種パキリノ。
最近の流れの中で、3種も認められる属ってあんまないよな~ pic.twitter.com/9HSeFsMEzi
— k-ta(けーた)_汗がトンコツスープ (@kta92751434) December 14, 2019
一つの属種の中で、複数の種類が発見されている恐竜は珍しいため、恐竜好きの中でも注目が集まっています。
では、その3種類について、簡単に紹介していきます。
■カナデンシス
3種の中で一番古く発見され、図鑑などのイメージに使われています。
鼻先のコブ状の角は、真正面から見ると三角形になっているのが特徴です。
■ラクスタイ
頭頂部に生える角が体の方向へカーブおり、顔の中心に3本の角が生えているのが特徴です。
■ペルトロム
一番最近発見された種類で、上のくちばしが丸い形をしているのが特徴です。
パキリノサウルスとトリケラトプスの2種類を比較!
角竜の中で、最も人気のある恐竜と言える、「トリケラトプス」。
実は、パキリノサウルスとトリケラトプスは、恐竜が絶滅する直前まで生き残っていたと言われる、最後の角竜と言われています。
そんな最後まで生き残った2匹の角竜の違いはどこなのか、最後に説明していきます。
大きな違いは次の3つです。
・角
・体長
・生息地
それぞれ解説していきます。
角
パキリノサウルスの鼻には、角が生えておらず、頭の上にも短いものしかないとういのは、先ほど説明した通りです。
それに対して、トリケラトプスは、角竜らしく、目の上に2本、鼻の先に1本の大きな角と大きなフリルを備え、頭蓋骨の形はパキリノサウルスに比べると体の方に大きく伸びています。
体長
体長に関しては、パキリノサウルスは先ほど説明したとおり、6~8mとなっております。
それに対して、トリケラトプスは、体長が8~9mほどありました。パキリノサウルスに比べると一回りほど大きくかったことになります。
生息地
結論を言えば、パキリノサウルスもトリケラトプスも、北アメリカ大陸に生息していました。
大陸名だけで言えば、同じなのですが、パキリノサウルスは、毛が生えていることから寒い地方に、、トリケラトプスは体毛はなかったため、比較的温かい地域に住んでいたと言われています。
なので、同じ北アメリカ大陸とはいえ、生息していた場所はまったく異なっていた、ということになります。
まとめ
今回は、パキリノサウルスについて解説していきました。
内容をおさらいすると、
・パキリノサウルスは大型の角竜である。
・角がなぜなくなったかは解明されていない。
・パキリノサウルスの中でも3種類に存在する。
・同じ時代を生きていたトリケラトプスとは角や生息地に違いある。
となります。
魅力たっぷりのパキリノサウルスの今後の研究に注目してみて下さい。