中生代ジュラ紀に生息していたとされる首長竜の一種『プレシオサウルス』
約6600年前に滅びたと思われた”プレシオサウルス”について「今も生き残りがいる?」と噂されていますが、真相はどうなのか気になりますよね。
そこで今回は、プレシオサウルスの真相や生態について詳しく見ていきたいと思います。
・プレシオサウルスに生き残りがいるのか?
・プレシオサウルスの生態や特徴
これらについて解説していきます。
目次
プレシオサウルスに生き残りがいるの?
引用:Amazon
古代に生息していた”プレシオサウルスに生き残りがいるのか”の真相は・・・今も生き残っていることは考えられないと言うのか答えになります。
恐竜達が絶滅するきっかけとなった巨大隕石の衝突。
この衝突によって陸上・水中と多くの生物が絶滅したとされています。
衝突以降もしばらくは生き延びていた生物もいたようですが、徐々に衰退していき個体数を減らしていきました。首長竜も例外ではありません。
ではなぜ何千年も前に絶滅したと思われる生物が、今も生き残っていると噂になっているのでしょうか。
それには下記のような理由によるものと思われます。
・プレシオサウルスらしき生物の目撃情報が複数でた
・プレシオサウルスらしき生物が中世の書物で記されている
・プレシオサウルスらしき死骸をひきあげた
これらについて詳細を見ていきましょう。
プレシオサウルスらしき生物の目撃情報が複数でた
この目撃情報として一番有名なのが『ネッシー』です。
ネッシーとは、イギリス・スコットランドのネス湖で目撃された未確認動物のことで、その姿がプレシオサウルスに似ていることからネッシーはプレシオサウルスの生き残りなのではないかと噂されているものです。
1933年以降ネス湖の周辺道路が整備されたことによって、プレシオサウルスに似た生物の目撃情報が複数寄せられるようになりました。
また目撃情報だけにとどまらず、対岸へ向かって泳ぐ映像や背中に3つのコブらしきものを捉えた写真なども撮られいます。
【未確認生物ファイル(2)】ネッシー: スコットランドで目撃されたネス湖の怪獣。 長い首が特徴的なその姿から、プレシオサウルスの生き残りではないかとする説もある。 #UMA #ダイナソープロジェクト
— 映画「ダイナソー・プロジェクト」 (@dinosaurjp) October 13, 2020
中でも最も有名なのが、1934年4月にその姿を写真に収めた『外科医の写真』です。
https://twitter.com/Dean_R_Lomax/status/1244943403047178242
外科医の写真には、首長竜と思わせる長い首が水面から出ている様子がハッキリ写されていたのです。
この写真がきっかけでネッシーは世界中へと広まり、イギリスはネッシーの保護を検討するほどの騒ぎとなりました。
世界中でネッシーを確保しようとメディアや研究者が調査に乗りだし、新聞やテレビでその様子を放送していました。
ネス湖の水は視界が悪く、確保や決定的証拠は得らないまま終わりましたが、巨大な生物らしき写真や映像は撮られております。
そんな中、後に「外科医の写真」のネッシーはトリックだったと作者が亡くなる前に告白。
おもちゃの潜水艦に首を付けた捏造であり、エイプリールのジョークのつもりでやったら世界的に騒がれてしまい引けなくなってしまったというのが真相のようです。
この証言もあり、1980年以降メディアでの登場は減っていきます。
「外科医の写真」がウソだったからと言って、目撃情報を含め全ての写真や映像がウソとは限りません。
調査に入った研究者たちによって、15メートルに及ぶ巨大生物と思われる映像や写真がいくつか確認されています。
実際「外科医の写真」のフェイクと分かった以後も、目撃情報は途絶えておりません。
ネス湖以外の場所でも巨大生物が目撃されており、”今も生き残りがいるのではないか”と期待して調査をする研究者は存在しているようです。
Who had the Loch Ness Monster on their 2020 Bingo card? pic.twitter.com/TxiNDt9ax3
— Ian Miles Cheong @ stillgray.substack.com (@stillgray) June 24, 2020
プレシオサウルスらしき生物が中世の書物で記されている
プレシオサウルスらしき生物について書かれているのは、690年にアダムナーンが書いた『聖コルンバの伝』という書物。
文中でネス川の怪物について書かれているというのです。
この書物で描かれているネス川の怪物は「人を喰らい恐れられていた伝説の怪物」として登場。
”聖コルンバ伝”に登場するネス川の怪物をネッシーと関連付けて噂されたようです。
中世の時代には、既に恐竜のような巨大生物は絶滅し存在しない為”怪物”にモデルがいた。
当時から目撃されていたのではないかと言うのが噂の真相です。
〈西暦565年、アイルランドの聖コルンバ一行がネス湖の怪物に襲われる。十字を切り「これより先に行くな。このものに触れるな。戻るがよい」弟子を救った〉というのが最古の記録らしい。(同一個体なら)ネッシー1454歳か、やるなあ。フェイクと判明してますが「外科医の写真」はカッコイイ(^▽^) pic.twitter.com/l0thAE1AFj
— 黒太 (@5858kurota) June 22, 2019
しかしコルンバ伝に登場する怪物は、”水の獣”として書かれているだけでその姿形の詳細は無いともされています。
また、この書物はコルンバが亡くなってから100年後に完成しており、当時の出来事は正確では無いという意見もありますので、『ネス川』『水の獣』というキーワードで推測したものが、あっという間に噂となって広まった・・と言ったところかもしれませんね。
プレシオサウルスらしき死骸を引き上げた
これは2004年、イギリスの海岸に”謎の死骸”が漂着したという話です。
この死骸の姿がネッシーと似ていたとされ、またネッシーより少し小型だった為ネッシーの幼体ではないかと噂になりました。
この謎の死骸については今も正体は分かっていないようです。
ほかにも、日本の漁船がニュージーランド沖で未確認生物の死骸を吊り上げ、その姿がネッシーに似ていたことで話題となりました。
しかし、この死骸は後にウバザメの死骸と決定づけられています。
#UMA擬人化 100 ニューネッシー
1977年、日本の瑞洋丸がニュージーランド近海で引き揚げた巨大な死骸。だが激しい腐敗臭のためヒゲ状物体数本を取り写真を撮影した後、投棄された。写真はマスコミに取り上げられ大ブームになった。しかし後にヒゲを分析した結果、正体はウバザメだとほぼ確定。 pic.twitter.com/rkAdcMTb4Z— 海野螢 (@unnohotaru) February 21, 2019
ネッシー騒動によってプレシオサウルスに注目が集まり、映画やアニメなどに首長竜が多く登場するようになりました。
そんなプレシオサウルスは一体どんな生物だったのか気になりますよね。
プレシオサウルスの食性・生態や特徴
プレシオサウルスの生態など詳しいこと見ていきましょう。
・プレシオサウルスの生態
・何を食べていたのか
・歯の特徴
・骨の特徴
プレシオサウルスの生態
まずはプレシオサウルスについて詳細を見ていきましょう。
体長 | 2~5メートル |
体重 | 450㎏ |
属性 | 首長竜・魚類と爬虫類の中間の水生爬虫類 |
生息地 | ヨーロッパ(イギリス・フランス・ドイツ)の海域 |
時代 | 1億3500万年~1億2000万年前(ジュラ紀) |
繁殖形態 | 卵 |
食性 | 軟体動物や魚・アンモナイト |
『~サウルス』とつくと恐竜のように聞こえますが、プレシオサウルスは恐竜ではありません。
属性は爬虫類に近い水生爬虫類とされています。
大きさもそれ程大きくなく平均2~3メートルと小柄な為、巨大な肉食海洋生物に襲われる心配もありました。
その為、海の中で出会う敵や獲物を素早くキャッチして反応する能力が高かったようです。
泳ぎはパドルのような四肢で、前後左右にはばたくように動かして泳ぎますが、スピードはそれ程速くはありません。
しかし細かな方向転換などには適していたと推測されます。
@WINGSlime114514 首長竜プレシオサウルス。
水中に適した体を持ち、魚を食べる。青いイメージから海に住む恐竜を想起。絵からは想像できないくらい小さい。 pic.twitter.com/WI9Mnz1Vkl— スペースうえに (@ueninnn) December 21, 2018
プレシオサウルスは何を食べていたか
海で生活していたプレシオサウルスは体もそれ程大きくない為、小型生物である『イカのような軟体動物・貝類・魚』を捕食していました。
捕食方法として、長い首とオールのような四肢を活かし巧に方向転換をし魚たちを追い捕食。
長い首は、狭い岩場や隙間に逃げ回る獲物を追うのに適していたようです。
また歯の特徴を生かして、海の砂の中に潜む貝などの生物を食べていました。
プレシオサウルスの歯の特徴
引用:Twitter
プレシオサウルスの歯は、円錐形の歯でとても鋭く尖っており、また先端が少し曲がり歯の内側に多数の細い隆起線があったとされています。
その為滑りやすく捕らえずらい生物でも特殊な歯の構造と、強い顎の力で確実に捕まえることが出来ました。
引用:Amazon
歯の化石は大変もろく壊れやすい為、隆起線は残っているものはほとんど無いようなのですが、歯の化石を復元すると隆起線は先端に行くほど明瞭で歯根に行くほど滑らかだったとされています。
海底にいる貝などの甲殻類を捕食するため砂ごとすくい、その歯の形や角度がフィルターの役目を果たし砂をうまく吐き出していました。
プレシオサウルスの骨の特徴
プレシオサウルスの骨について見ていきます。
頸椎の数 | 32個 |
頭部 | 頭は小さく※吻(ふん)が長い |
歯の構造 | 円錐形の歯 |
胴体 | 幅広く扁平で副肋骨が存在 |
四肢 | 前後左右の動きを組み合わせて動かせる |
※ 吻(ふん)・・口あるいはその周辺が前方へ突出している部分の事
首は長く頸椎は32個、胴体部分の骨は網目のようになっているのが特徴です。
プレシオサウルス。小型の首長竜で恐竜ではない。ネッシーのモデルとも言われていたジュラ紀前期の爬虫類。体の構造上意外にも泳ぐスピードは遅いと考えられている。その代わり機動性は高く、イカやアンモナイトを捕食していた。 pic.twitter.com/eXBnvvRSXM
— 若葉 (@wakaba_1455) February 17, 2020
胴体より首の方が長く、頭は蛇のようで体は甲羅こそありませんが、ウミガメのようなずんぐりした見た目から『蛇首が付いた亀』と呼ばれているようです。
亀のように幅広く扁平な体と長い首、フィルターとしての歯と強い顎の力は海底付近に生息する生き物を捕食するのに適していた構造と言えますね。
まとめ
今回プレシオサウルスに生き残りがいるのか、また食べ物や歯・骨の特徴を詳しく解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
まとめると
・プレシオサウルスの生き残りがいるとは考えられない。
(よく似た形状の生物の目撃情報はあるが、確保や確認に至っていない)
・プレシオサウルスが食べていたものはイカなど軟体生物・アンモナイト・貝・魚
歯がフィルターや滑り止めの役割をする
・プレシオサウルスの骨の特徴は、首が長く体は亀のように丸い形状をしている
以上となります。
今回の記事が皆様のお役に立てれば幸いです。