引用:恐竜図鑑
ヘレラサウルスは獣脚類の一種ですが、その実態を詳しくご存じの方はどれくらいいるでしょうか。
恐竜の中でもヘレラサウルスは原始的な恐竜だといわれています。
「ヘレラサウルスは何を食べていた?」
「大きかったの?」
「どんな特徴があった?」
など気になることってたくさんありますよね。
この記事では、ヘレラサウルスの次のことについて詳しく解説していきたいと思います。
・どんな恐竜・大きさだったか
・他の獣脚類との違い
・何を食べていたか
では、さっそくみていきましょう。
ヘレラサウルスってどんな恐竜?
引用:恐竜ネット
ヘレラサウルスは後期三畳紀のカーニアン期にアルゼンチンに生息していた獣脚類の恐竜です。
獣脚類というと最も有名な恐竜はティラノサウルスですね。
ヘレラサウルスは獣脚類の中でも最も原始的といわれています。
そんなヘレラサウルスの実態をご紹介していきますね^^
ヘレラサウルスは大きく身軽だった
ヘレラサウルスの大きさは全長3メートル、体重250キロ前後でした。
最大で全長6メートルに達する個体もあったようで、当時の恐竜のなかではかなり大きいほうでした。
人と比較すると丸呑みされてしまいそうな大きさですよね…汗
引用:Wikipedia
しかし、大きな身体に対して体重は意外と身軽な造りになっていました。
その理由にはヘレラサウルスの骨が関係しています。
ヘレラサウルスの骨は空洞になっていて、軽く薄いため体重も身軽だったと推測されています。
大きな身体を持ち合わせていましたが、持ち前の軽さゆえにかなり俊敏な動きが可能であったでしょう。
大きな恐竜というだけでも恐ろしいですが、動きも早いとなると勝ち目はないですよね…汗
ヘレラサウルスの名前の意味は?
ヘレラサウルスの名前にはヘレラのとかげという意味があります。
「ヘレラって何?」
「ヘレラって場所?」
と疑問に思いますよね^^
ヘレラというのは人の名前です。
ヘレラサウルスの化石は1950年代にアルゼンチンで発見されました。
その化石を発見した人物こそが、地元で農夫をしていた「ビクトリノ・ヘレラ」でした。
しかし、ヘレラサウルスの化石は既に発見されていた獣脚類の化石と異なる部分が多く、研究にかなりの時間を要しました。
正式に恐竜の化石と認定されるまでになんと30年の月日がかかっています。
それほどに異例な化石だったということでしょう^^
ヘレラサウルスと他の獣脚類の違いは?
ヘレラサウルスの発見当初の話題にも出しましたが、ヘレラサウルスの化石には他の獣脚類とは異なる点がありました。
ヘレラサウルスは原始的な恐竜なので、異なるというよりは他の獣脚類が進化したといったほうが正しいかもしれません。
ヘレラサウルスが他の獣脚類と違う点は次の通りです。
・前足にも後ろ足にも指が5本あった
・骨端の特徴も未発達な部分が多かった
・恥骨の先端が大きく広がり、一部の獣脚類よりも発達していた
ヘレラサウルスと他の獣脚類の大きな違いに足の指の数が挙げられます。
ほかの獣脚類の足の指は前足に3本、後ろ足に4本ご大半を占めています。
獣脚類は進化を繰り返し、不要になった指が減っていったと考えられますね。
他の獣脚類に比べると発達していない部分が多く見えますが、恥骨に関してはかなり発達していました。
ジュラ紀に生息していたテタヌラ類に似ているといわれています。
参考までに、テタヌラ類がこちらです。
引用:化石販売の化石セブン
みるからにがっしりとした体格ですね。恥骨の発達がよかったヘレラサウルスも足腰が強かったのかもしれませんね^^
ヘレラサウルスは肉食だった?
ヘレラサウルスは肉食であったと考えられています。
獣脚類は肉食であることでも有名ですよね^^
ヘレラサウルスのあごは関節がゆるく、蛇のように大きく口を開くことができました。
そのこともあり、比較的大きな獲物にかみつくことも可能だったと考えられています。
ヘレラサウルスの生息していたカーニアン期は、草食恐竜が多くありませんでした。
また、見つかった胃の化石からほかの恐竜のこどもの化石が発見されました。
このことから同じ地層から発見される獣弓類やリンコサウルス類など恐竜以外の爬虫類、小型の恐竜などを主に食していたと考えられています。
まだ明らかにはされていませんが、研究者の間ではヘレラサウルスの唾液には猛毒が含まれていた可能性が挙げられています。
あごの開き具合といい、猛毒といい、ヘレラサウルスは蛇と似た要素を持っていた恐竜なのかもしれませんね^^
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事では次のことについて解説していきました。
・カーパン期ではかなり大きい恐竜であり、身体が軽く俊敏だった
・原始的な恐竜であり、他の獣脚類とは異なる部分が存在する
・肉食だったが、草食恐竜が少なかったため昆虫なども食していた
発見当初も研究にかなりの時間を要したこともあり、まだ解明されていない事実が残っています。
しかし、恐竜の本来の姿にかなり近い存在ということで注目度はまだまだ衰えないでしょう。
これからも研究がすすむことを楽しみにしていたいですね^^