引用:恐竜図鑑
ジュラシック・パークシリーズにも登場した堅頭竜の一種”ドラコレックス”は、近年北アメリカで1体のみ発見され、その詳細は未だ解明されていないことの多い恐竜です。
そんな”ドラコレックス”についてどんな特徴があるのか・大きさや名前の意味・何を食べていたのかなど詳しく知りたいと思っている方も多いのでは無いでしょうか。
そこで今回は注目の恐竜”ドラコレックス”について
・ドラコレックスの特徴
・大きさや重さ
・名前の意味
・餌は何だったのか
これらにつて徹底解説していきます。
目次
ドラコレックスの特徴
引用:Amazon
まずは”ドラコレックス”の基本情報を見てみましょう。
生息時代 | 白亜紀後期(約6600万年前) |
生息場所 | 北アメリカ |
科名 | パキケファロサウルス科 |
分類 | 堅頭竜類 鳥盤類 |
全長 | 3m |
体重 | 226㎏ |
食性 | 植物 |
白亜紀後期と言えば、人気のトリケラトプスやティラノサウルスなどが生息していた”恐竜全盛期”にドラコレックスも生息していました。
ドラコレックスは2003年に北アメリカでアマチュア考古学者グループによって発見され、その後2006年にロバート・ハッカーらによって正式に発表された恐竜です。
その化石を見た時考古学者たちは『ドラゴンの骨・・』とコメントするほど特徴的な頭部をしていました。
ではドラコレックスの”特徴的な頭部”について2点を解説していきます。
・頭部がドラゴンに似ていた
・角や棘は何に使っていたのか
ドラゴンに似ていたって本当なの?
引用:Wikipedia
ドラコレックスの頭部はまさに架空の生物「ドラゴン」のような形をしていました。
化石の状態はつぶれてはいましたが、長い銃口のある頭蓋骨で後頭部にとがった角があり、頭部は平らで隆起した骨が複数あります。
復元すると下記のような姿になります。
元ドラコレックスこと、パキケファロサウルス。#金曜日だから化石貼る #FossilFriday pic.twitter.com/XXLOwhU4ah
— 狼瀬 (@Wosekamuy_) June 24, 2016
しかしその見た目とは違って、化石が小さいことで発見当初から何らかの”幼体”の可能性があると考えられました。
調べていくとこの頭部の形状が、”パケキロサウルス”と角とドーム型の頭部以外同じという事が分かりました。
その後”ドラコレックス”と”パキケファロサウルス”との形状を詳しく研究し『パキケファロサウルスの幼体』である可能性の証拠を発表しています。
また「スティギモロクと同種では?」と言う声もありますが、”スティギモロク”も以前から『パキケファロサウルスの幼体』であると言われており3体同種であると言う事に結論付けられつあります。
これにより発見されたドラコレックスは、パキケファロサウルスの頭部がドーム型に隆起する前の幼体もしくは雌であるというのです。
#恐竜紹介
2006年に発見された堅頭竜であるドラコレックスは近年ではパキケファロサウルスの幼体だったという説が提唱されている。堅頭竜類は成長に伴い頭部が盛り上がったという説が唱えられ、複数の種が成長過程だった可能性が示唆されるようになった。 pic.twitter.com/aFZ1OuBQlr— 丸@恐竜解説 (@Maru_dino745) January 22, 2021
順番にしますとドラコレックス(奥)→スティギモロク(下)→パキケファロサウルス(上)という順に成長していったという事になります。
引用:Wikipedia
#金曜日だから化石貼る#ジュラシックワールド炎の王国
左から
パキケファロサウルス
スティギモロク
ドラコレックス
(問)今までジュラシックパークシリーズに登場したことが無い恐竜はどれでしょう? pic.twitter.com/LjGJFxZg1l— さとし工房 (@STS17358395) July 27, 2018
この説は定着しつつあるのですが、全ての科学者がこの意見に賛同しているわけではありません。
またハッキリとした証拠も発見されていない為、今後の研究結果によっては変わる可能性があります。
しかし『パキケファロサウルスの幼体説』が証明されたら、ドラコレックスの化石を発見したことで成長によって体が変化していく恐竜の存在が発見できたともいえるのです。
角や棘のようなものは何の為にあったの?
ドラコレックスの頭部にある”角や棘のような隆起”は何のためにあったのか詳細は分かっておらず不明です。
パキケファロサウルスの幼体と考えた場合、ドーム型に隆起する前の為その頭部を攻撃に使ったり繁殖アピールに使う事はまだ考えにくく、その用途は下記4点と推測されます。
・ディスプレイ(仲間の見分け)
・自己防衛
・棘状骨を相手に頭突きで攻撃
・互いに組み合う
成熟(繁殖期)の目印とも考えられる頭部は、まだ幼体の過程では襲われた時に後頭部の角や隆起で防御したり、大人の真似で互いに組み合ったりとして使用していたと考えられます。
ドラコレックスの大きさや重さは?
引用:Wikipedia
ドラコレックスの大きさは、全長約3mほどで、体重は約226㎏と推測されます。
赤い絵で描かれているのが”ドラコレックス”になり、とても小さいことが分かります。
ドラコレックスの名前の意味って何?
引用:Amazon
ドラコレックスの正式学名は『ドラコレックス・ホグワーツ』といい、意味は「ホグワーツの竜王」と言う意味になります。
この名前はハリーポッターに登場する”ドラゴン”に似ていたことから、『ホグワーツ魔法学校』にちなんでこの名前にしたと言われています。
恐竜の名前の特徴として「体の特徴・食性・住んでいる場所(水・山・海)と爬虫類かどうか」を組み合わせて名前が付けられることが多いのですが
ドラコレックスに関しては”ドラゴンに似ていた”という事で「ホグワーツ魔法学校」にちなんでいて映画とは全く関連はありません。
現在は”ドラコレックス”と言う名前になっていますが、”パキケファロサウルスの幼体”だと言う事が証明された場合『ドラコレックス』と『スティギモロク』の呼び名は消滅してしまう可能性があります。
恐竜の名前は、その名前にいくら馴染みがあっても、後に同じ種と判明した生物の方が先に発表がされていた場合は、先についていた名前になってしまうのです。
ドラコレックス Dracorex hogwartsia 「竜王」というクソほどストレートでカッコいい名前なのに、消滅しちゃうかもって思うと悲しい。ダンブルドア先生もお怒りの事でしょう。知らんけど。#恐竜 #石頭恐竜 #金曜日だから化石貼る pic.twitter.com/k214s4gkW1
— k-ta(けーた)_汗がトンコツスープ (@kta92751434) June 8, 2018
ドラコレックスは何を餌として食べていたの?
引用:恐竜のデジタル図鑑
現段階で”ドラコレックス”は草食恐竜の為、餌としていたのはシダや低木などの『植物』になります。
しかし『肉食もしていたのではないか!』と思わせる発見がありました。
それはパケキロサウルスの幼体(ドラコレックス)の化石からどう見ても獣脚類にしかない『歯』が見つかったと言うのです。
この発見により、パケキロサウルス(ドラコレックス)は雑食性の恐竜だった可能性が出てきました。
これが証明されると、ドラコレックスは小型の哺乳類や、カエル、昆虫なども食べていた事になります。
ちょっと前のニュースだけど、パキケファロサウルスの幼体(ドラコレックス程度)の顎先端に、これまで化石として未発見だった、鋭い獣脚類のような歯が生えていた。部分的には肉食だったかもと。ナショジオ日本版では出してくれないのかな https://t.co/dWiII45DkA
— パンテオン(半遁モード) (@pantheo27705718) October 26, 2018
このことを証明するには更なる研究が必要になり、現在研究中と言う事になります。
まとめ
引用:Wikipedia
今回ドラコレックスの特徴や、大きさや重さ、名前の意味や何を食べていたのかを解説してきました。
まとめると
・ドラコレックスの最大の特徴は『ドラゴンのような角や隆起物沢山ある頭部』
・ドラコレックスの大きさは3m、体重は226㎏
・ドラコレックスの正式学名は『ドラコレックス・ホグワーツ』名前の意味は『ホグワーツの竜王』
・ドラコレックスの餌は現段階ではシダや低木などの『植物』
ドラコレックスとして発見されたのは1体の為、解剖などが詳しく出来ないようですが、今後パキケファロサウルスとの関係性が証明された時ドラコレックスを含めスティギモロクやパキケファロサウルスの事も分かってくると思われます。
今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。