- 引用:ルゴプスRugopus
シワのある顔が特徴的なこの恐竜は、実は知られている化石は、一つの頭蓋骨のみなんです。
そこから研究が進められてきたルゴプスですが、いったいどんな恐竜だったのでしょうか。
ルゴプスに興味を持った方のために、今回は
◎ルゴプスの特徴
◎ルゴプスの全長や重さ
◎ルゴプスの名前の意味
◎ルゴプスの餌
◎ルゴプスの生息地
などについて説明していきます。
ルゴプスの基本情報
学名 | ルゴプス・プリムス |
分類 | 恐竜・竜盤目・獣脚亜目・ケラトサウルス下目・アベリサウルス科 |
生息時代 | 白亜紀後期(約9500万年前) |
繁殖形態 | 卵生 |
ルゴプスは、今から約9500万年前の白亜紀後期に生きていた獣脚類の恐竜です。
2000年に頭蓋骨の化石が発見され、2004年にルゴプスという名前が付けられました。
ルゴプスの特徴
引用:ルゴプス
発見された頭蓋骨には、動脈や静脈が走っていたと思われる溝がたくさんありました。
その頭蓋骨の化石の様子から、ルゴプスの顔の皮膚は、鱗や鳥のくちばしのようなとても堅い角質で覆われていたと考えられています。
なぜこのようになっていたのかは定かではありませんが、獲物の肉を引きはがしたりする時に顔を守るためだったという説があります。
またこの頭骨には、鼻から両目にかけて7つずつ開いた穴が2列並んでおり、そこには栄養を運ぶための血管が通っていたと推測されています。
ルゴプスの全長や重さ
引用:恐竜図鑑
ルゴプスの全長は約6m、体重は750kg程度であったと推測されています。
ルゴプスとして認識されている化石は頭骨のみで、その頭骨と、近縁種との比較に基づき推定された全体像になります。
ルゴプスはアベリサウルス科ですが、他のアベリサウルス科の恐竜同様、腕がとても短かったと考えられています。
この腕は、戦いなどには不向きで、おそらく体のバランスを取るための役割だったといわれています。
ルゴプスの名前の意味
引用:Wikipedia
ルゴプスの名前の意味は「シワのある顔」です。
前述した通り、頭蓋骨にはたくさんの溝があり、それにより顔にシワがあったと考えられているためです。
ルゴプスの餌
ルゴプスの食性は肉食です。
肉食とはいえ、ルゴプスの頭蓋骨をみると、顎があまり強くなかった可能性があり、歯も小さく弱々しいものでした。
このことから、ルゴプスは他の肉食恐竜が食べ残した残骸や、生き物の死骸を食べていた腐肉食と考えられています。
引用:ルゴプスRugopus
ただ、この時代、死骸は簡単に手に入らなかったと考えらています。
現代のスカベンジャーであるハイエナやコンドルなども、全く狩りをしない訳ではないので、ルゴプスもある程度狩りをしていた可能性があります。
同じ生息地にいたティタノサウルス類など、植物食恐竜を捕食していたかもしれないといわれています。
引用:ティタノサウルス
ティタノサウルスは全長18mほどある恐竜なので、ルゴプスの3倍ほどの大きさになります。
ルゴプスの生息地
ルゴプスの頭蓋骨は、西アフリカのニジェール共和国で発見されました。
9500万年前の地層で発見されたのですが、この発見は、大陸移動の歴史について知る上でとても重要なものとなりました。
ルゴプスの化石はニジェール共和国でしか発見されていませんが、ルゴプスと同じアベリサウルス科の恐竜の化石が、南アメリカ大陸でも発見されていたのです。
また、マダガスカルやインドでもアベリサウルス科の恐竜の化石が発見されています。
これは、これらの地が陸続きの「ゴンドワナ大陸」だった頃から、およそ1億年前には大陸移動でアフリカ、南米、インドなどに分かれたということを示しています。
引用:Blogカメレオンハート
まとめ
ルゴプスについて説明してきましたが、いかがでしたか?
◎ルゴプスの顔は硬い角質で覆われていて、鼻の上にトサカか角がある
◎ルゴプス全長は約6m、体重は750kg程度
◎ルゴプスの名前の意味は「シワのある顔」
◎ルゴプスは肉食だか、死骸などを食べてたい腐肉食の可能性がある
◎ルゴプスの生息地はゴンドワナ大陸から分かれた西アフリカ
ルゴプスの化石は頭蓋骨たった一つだけですが、そこからこの恐竜についてここまで分かるなんて、恐竜の研究は進んでますよね。
とはいえ、まだまだ分からないことが多いのも現状です。
ここから新たな化石が発見されたら、まだ解明されていないたくさんのことが分かるかもしれません。
その時が来るのを楽しみに待ちたいですね。