引用:恐竜図鑑
エイニオサウルスは鼻の上にある、曲がった角が特徴的な恐竜です。
そんなエイニオサウルスですが、いったいどんな恐竜なのでしょうか。
大きさや名前の意味、どんな化石が発見されているかなど、気になりますよね。
そこで今回は、
◎エイニオサウルスの特徴(鼻の上の角)
◎エイニオサウルスの全長や重さ
◎エイニオサウルスの名前の意味
◎エイニオサウルスの化石
などについて、詳しく説明していきます。
エイニオサウルスの基本情報
学名 | Einiosaurus procurvicornis(エイニオサウルス・プロカルヴィコルニス) |
分類 | 鳥盤目・周飾頭亜目・角竜下目・ケラトプス科・セントロサウルス亜科 |
生息地 | 北アメリカ |
時代 | 白亜紀後期(8400万年~7100万年前) |
餌 | 植物 |
繁殖形態 | 卵生 |
エイニオサウルスは角竜類の恐竜で、アメリカのモンタナ州にあるトゥーメディスン層から発見されました。
植物食なのですが、エイニオサウルスは小さな無数の歯がおろし金のように生えており、とても堅い植物もうまく食べることができていたと考えられています。
エイニオサウルスには、頭の後ろの襟飾りに大きな2本の角があり、鼻の上にも太い角が1本あります。
この鼻の上の角は前に大きく曲がっているのが特徴的です。
エイニオサウルスの特徴
引用:エイニオサウルス
前述している通り、エイニオサウルスの大きな特徴は、鼻の上にある大きく曲がった1本の角です。
この角は、攻撃や防御には明らかに不向きな形をしています。
そのため、仲間同士でのディスプレイや、他の角竜と見分けるためのものだったのではないかと考えられています。
しかし、長い年月によって地層が圧縮されたために、角が変形してしまっただけではないかという説もあります。
また、鼻の部分がきれいに残っている化石は1体のみで、たまたま角が曲がった個体が生まれたという、一種の奇形ではないかという説もあります。
進化の中間位置だった?
角が曲がっていることに関して、どの説が正しいかはまだ明らかなっていません。
とはいえ、この角の形から、エイニオサウルスがセントロサウルス類の進化の中間的な位置にあったのではないかという説が有力視されています。
同じセントロサウルス類のスティラコサウルスから、アケロウサウルスやパキリノサウルスへ進化していったといわれているのですが、エイニオサウルスがその中間位置であったという考えです。
スティラコサウルスには、鼻の上にまっすぐ伸びた1本の角がありました。
引用:スティラコサウルス
そして、アケロウサウルスやパキリノサウルスには鼻の上に大きなコブがありました。
引用:アケロウサウルス
引用:パキリノサウルス
なぜ角ではなくコブになっていったかは定かではありませんが、メスを奪い合ったり、縄張り争いの際に、仲間を殺傷せずに子孫を反映させるためだったのではなかという説があります。
エイニオサウルスの全長や重さ
エイニオサウルスの全長は6~8m、重さは3~5tです。
引用:恐竜図鑑
中型の恐竜となっています。
群れで生活をすることで、捕食者からの攻撃を抑制し、身を守っていたといわれています。
エイニオサウルスの名前の意味
エイニオサウルスの名前は、「水牛トカゲ」という意味です。
エイニオサウルスが発見された場所は、アメリカの先住民であるネイティブアメリカンの居住区で、「エイニオ」というのは、そのネイティブアメリカンであるブラックフット族の言葉です。
Einiosaurus エイニオサウルス
バッファロートカゲ
einiブラックフット語「バッファロー、アメリカバイソン」 + sauros古希「トカゲ」
ブラックフットは北米の先住民族— 【試運転中】古生物の名前bot (@exlife_name_bot) March 1, 2021
また、エイニオサウルスの学名に含まれるプロカルヴィコルニスは、「前に曲がった角」という意味です。
エイニオサウルスの化石
エイニオサウルスの化石は、アメリカのモンタナ州のみで発見されています。
鼻まできれいに残っている化石は1つしか見つかっていませんが、同じ場所から少なくとも15体もの世代が異なった化石がまとまって見つかっています。
化石がまとまって発見されたことにより、エイニオサウルスが群れを作って生活していたことが分かりました。
群れで生活することにより、捕食者から身を守ったり、食料や水を確保することが有利になっていたと考えらています。
また、このようなボーンベッドは、壊滅的な干ばつだったり、洪水、または何か大きな事故によって、一気に死亡した群れを表すと言われています。
エイニオサウルスの標本は全て、モンタナ州にあるロッキー博物館に保管されています。
引用:http://basilio1929.blog.fc2.com/blog-entry-320.html
引用:Wikipedia
まとめ
エイニオサウルスの特徴や、どのような恐竜であったかについて説明してきました。
◎エイニオサウルスの角が曲がっている理由は、いくつか説があるものの明らかになっていない
◎エイニオサウルスは、セントロサウルス類の進化の中間的な位置にあった可能性がある
◎エイニオサウルスの全長は6~8m、重さは3~5t
◎エイニオサウルスの名前の意味は「水牛トカゲ」
◎エイニオサウルスの化石は、同じ場所から15体以上発見されているが、鼻まできれいに残っているものは1体のみ
同じ場所からたくさんの化石が発見されているエイニオサウルスですが、まだまだ解明できていないことも多いのが現状です。
今後研究が進み、また新たな情報が分かる時が来るのが楽しみですね。