みなさん、ステゴサウルスって知ってますか?
恐竜の中で、比較的認知度が高いと思うので…
「名前は知っている!」
「写真を見たことはある!」
といった人も多いと思います。
でも、ステゴサウルス ってどんな恐竜だったの?と聞かれると、
なかなか答えられないと思います。
そこで今回は
・ステゴサウルスとは?
・ステゴサウルスは肉食or草食系?
・ステゴサウルスの特徴は?
この3つを紹介してきたいと思います。
目次
ステゴサウルスとは?
まず、簡単にステゴサウルスの特徴を紹介したいと思います。
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・名称 ステゴサウルス
・地質時代 ジュラ紀後期(1億5400万~1億4600万年前)
・全長 9m
・体重 2.5〜3.5トン
・繁殖形態 卵生
ステゴサウルスとは「屋根トカゲ」という意味を持ちます。
その背中には2列の大きな骨盤を持ち、小さな頭部が印象的です。
また、尾の先端には約1m程度のスパイクが付いており、
これを使って敵を撃退していたとされています。
体重は2.5〜3.5トンあり、現存の動物だと白サイと同じぐらいになります。
ステゴサウルスは肉食or草食系?
さて、問題です。
”ステゴサウルスは…肉食系/草食系どちらか知ってますか?”
正解は————草食系です。
恐竜の食生は主に以下の内容で分類されます。
・植物食恐竜:葉、草や枝、木の実を食べる
・肉食or魚食恐竜:動物の肉や魚、昆虫を食べる。
・雑食恐竜:昆虫や木の実など両方を食べる。
上記の条件に当てはめると、
シダ植物や裸子植物を食べていたとされているステゴサウルスは植物性恐竜。
つまりは、草食系に分類されます。
ハリウッド映画などの影響で
恐竜=肉食で他の生物を襲う動物
というイメージが強いかもしれませんが実は違います。
肉以外に植物を主食にしていた恐竜もいるのです。
ステゴサウルスの口はクチバシ状になっており、硬い植物を切断することが可能でした。
また、その奥歯は植物をすりつぶす事に長けており、消化を助けていたとされています。
奥歯自体をよく観察すると、馬などの草食動物にある臼歯に似ています。
恐竜っていうと、すごく遠い過去の存在に感じるかもしれませんが、
意外と現在の動物と似通った部分も多いですね。
引用:ウマの歯
ステゴサウルスの特徴は?
さて、ステゴサウルスの大きな特徴は以下の2つになります。
・背中にある2列の骨盤
・スパイクのついた尻尾
この2つを紹介したいと思います。
その背中は何の為に?
ステゴサウルスの背中の骨盤は自身の成長に連れて、大きくなっていきます。
この変化は脊椎動物の進化史上においてステゴサウルスのみの特徴です。
また、米オンライン科学誌"PLOS ONE"において、
その形状はオス/メスで異なっていたという研究が発表されました。
これにより、従来の"絶滅した生物で雌雄の差異を見分けるのは難しい"という考えが覆されました。
ステゴザウルスに性的二型があったとは…。背中に並んだ骨質の板が尖った方がメス、丸いのがオスという研究。というか陸生「恐竜」では初めての性的二型。すると絵や模型で見るのは、たいていメス…?☞https://t.co/klDqb6cvMv pic.twitter.com/wnVGy8luZn
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”では、その骨盤は何の為にあったのでしょうか?”
諸説ありますが、以下の用途の為にあったとされています。
・防具説
・体温調節説
ここからは、この2つの説を深掘りしたいと思います。
防具説
ステゴサウルスの骨盤は尻尾のスパイク同様に敵の撃退に使っていたと考えられていました。
しかし、最近の研究では以下のような事が分かってきました。
「板の内部構造を切ってみると一目瞭然なんです。この板って、スカスカで脆いんです。
とても鎧としては役立ちそうにない。それに、板の根本の部分に見られる、
板と皮膚をつなげる役割のある線維の発達する方向から、板は横に倒れられないことがわかったんです。これでは身を守る鎧にはならなかったという結論です」
引用:第2回 ステゴサウルスの背板を切ってわかったこと | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
上記のコメントを見る限り、防具として活用されていた可能性は低そうです。
体温調節説
近年の研究でステゴサウルスの背中は"体温調節に使われていた"という可能性が出てきました。
実際に骨盤を観察してみるとその表面には細い血管が通っており、
骨盤の中まで続いていたことがわかりました。
つまり、
・骨盤が日光に当たる=血液も温まるので体温が上昇。
・骨盤が日陰や風に当たる=血液が冷えるので体温が低下。
こういった体温調節が可能だったという可能性が出てきたのです。
唯一の武器?スパイク状の尻尾
「草食系って肉食系に一方的にやられてしまいそうなイメージ」
「ステゴサウルスは敵に襲われたらどうやって対抗するの?」
————ちゃんと、対抗策はあります。
前述の通り、背中の骨盤は強度が不十分な為、攻撃/防御のどちらにも使えません。
そこで、スパイク状の尻尾の出番になります。
ステゴサウルスは60cm程度の2対4本のスパイクが尻尾についており、
これを利用して肉食動物から身を守ったとされています。
引用:ヤフオク! - レア ステゴサウルス 尻尾 スパイク モリソン層
実際、アロサウルスの腰部化石にスパイクと同サイズの穴が空いていたことも確認されており、
ステゴサウルスを襲った際に反撃にあったものと推測できます。
イメージとしては、トゲのついたムチで思いっきり殴られるようなものですから、
相手にとっても強烈な一撃だったと思います。
まとめ
ここまでの内容をまとめると以下のようになります。
・ステゴサウルスは草食系
・背中の骨盤は防具にするには強度が足りず、体温調節に使われていた可能性が高い
・敵に襲われた際はスパイクのついた尻尾で撃退していた
他にも気になった恐竜を調べてみると、意外な発見があるかもしれません。
ぜひ、調べてみてください。